パートや派遣社員、契約社員、正社員、女性にとってベストな雇用形態とは?

雇用形態の主なものと言えば、パートや派遣、契約社員、正社員などがあります。ここでは、それぞれの違いや利用できる制度、生涯年収の差などをご説明します。

5-8ベストな雇用形態とは

雇用形態の主なものと言えば、パートや派遣、契約社員、正社員などがあります。ここでは、それぞれの違いや利用できる制度、生涯年収の差などをご説明します。

働き方の現状

雇用形態を大きく分けると、正社員の正規と、正社員以外のパート、派遣社員、契約社員などの非正規に分かれます。2012年では正規が3340万人、非正規が1813万人です。非正規の内訳で一番多いのがパートで、次いで契約社員となっています。

男女別にみると、女性は非正規の約7割を占めており、その中でもパートが圧倒的に多い現状です。

女性労働者における正規の割合は、20~24歳がピークで5割を超えていますが、35~39歳になると3割を切ります。一方で、非正規は35~39歳以降は3割を超えて上昇しています。(総務省統計局「労働力調査の結果を見る際のポイントNo.16」より)

働き方の違いと利用できる制度

働き方や利用できる制度はどのように違うのでしょうか。それぞれの特徴を解説しましょう。

パート

パートは基本的に時間給で働き、働く時間や日数などを選ぶことが可能で、労働時間が正社員より短いのが特徴です。アルバイトも同じ意味で使われます。
パートやアルバイトであっても、労働基準法や労災保険法、就労時間の程度によっては健康保険法や厚生年金保険法が適用になります。

例えば雇用保険であれば、1週間の所定労働時間が20時間以上であり、さらに雇用の見込みが31日以上の場合は加入が義務付けられています。

健康保険や厚生年金の場合は、1日または1週間の労働時間が、正社員の概ね4分の3以上であり、かつ1ヶ月の労働日数が正社員の約4分の3以上であれば、加入が義務付けられています。

平成26年4月には「パートタイム労働法」が改正され、パートも公正な待遇を確保するように変わりました。今後はますますパートと正社員が、より近い環境や待遇で働けるようになるでしょう。

派遣社員

派遣社員は、働く会社に直接雇用されていないのが特徴です。派遣社員として働くには、まず派遣会社に登録します。そこで派遣会社から条件等が合う会社を紹介され、その紹介された会社で働くことになります。給料も派遣会社から支払われます。

また雇われる期間があらかじめ決まっている有期雇用のため、期間が満了すれば原則として契約終了となります。その際、同じ会社で雇用が延長される場合もありますが、他の会社を紹介される場合もあります。

派遣期間中は一定要件を満たせば、派遣会社の社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)に加入が義務付けられています。

例えば雇用保険については、雇用契約が2ヶ月間を超えているか、また超える見込みがある場合加入します。また、健康保険や厚生年金の場合は、1日または1週間の所定労働時間および1ヶ月間の所定労働日数が正社員の4分の3以上であれば、加入します。

社会保険が適用されない場合には、国民年金と国民健康保険に加入しますが、保険料は自己負担となります。

雇用期間や社会保険などの点でデメリットもありますが、時間の調整ができるのでワーク・ライフ・バランスを取りやすい点はメリットと言えます。また紹介予定派遣などから直接雇用、つまり正社員になる道もあります。

契約社員

契約社員は、半年や1年など一定期間だけ契約することによって、社員として働くことができる雇用形態です。契約期間が満了すると、契約更新することもあればできない場合もあります。

その企業独自の福利厚生の対象になるかどうかは契約によって違いますが、社会保険や雇用保険、休日・休暇などは正社員と同様です。

有期雇用のためライフプランが立てにくい側面はあるものの、有期契約が繰り返し更新され、通算5年を超えて同一企業で働いた場合は、労働者からの申し出により、無期労働契約に転換できます。

正社員

正社員は無期雇用です。厚生年金・健康保険・雇用保険などの社会保険があり、さらに各種手当や社宅、育児支援制度、研修、ストックオプション制度など、その企業が独自で設けている福利厚生制度の対象者となります。待遇面が充実している雇用形態です。

ただ、勤務地や職種、ポジションなどは特定ではなく、企業の状況や本人の成果によって変わるため、転勤や異動の可能性はあります。

長期的なライフプラン・キャリアプランが立てやすいこと、また、様々な福利厚生が受けられることは正社員のメリットでしょう。

生涯賃金の違い

年齢階層別に時間当たりの賃金を比較すると、男女とも正社員、契約や派遣、パートの順に賃金基準が下がります。

民間給与実態統計調査によると、正規雇用と非正規雇用の賃金格差は大きく、30歳後半の女性の場合、契約・派遣は正規雇用の61%、パートは54.8%となっています。

そして女性の平均年収(平成24年度版)では、正規雇用の場合349.6万円、非正規雇用では143.6万円となり、年収差は206万円です。10代や20代前半では大きな乖離はないものの、30代では100万円以上、40代では200万円以上の大きな乖離がみられます。

また生涯賃金では、正規雇用では約1億3,053万円、非正規雇用では7,693万円という試算もあります。

まとめ

以上のように、賃金面では正規雇用と非正規雇用では大きく違いが出てきます。その他にも社会保障や福利厚生などを考慮すると、給与や保障の面では、正規で働くほうがメリットがあるといえるでしょう。

しかし最近では働き方が多様化して、ワーク・ライフ・バランスを重視し、柔軟に働き方を選択する女性も増えています。また、労働人口の減少などで女性の労働力は幅広い分野で求められており、働き方はますます多様化してくるでしょう。

ライフステージにより働き方を選びつつも、自分の専門分野を磨き、目標を持って働き続けることが重要です。そうすることでキャリアアップができ、自分の希望する働き方が選択できるでしょう。