女性の働き方と未来予測

働き方が多様化しつつある現代では、結婚や出産などライフスタイルが変化しても働き続ける女性が増える一方で、非正規雇用の増加などで将来に不安を感じている女性も多くなっています。社会の変化と女性の働き方はどのようになるのでしょうか?

5-2働く女性の実態と未来予測

働き方が多様化しつつある現代では、結婚や出産などライフスタイルが変化しても働き続ける女性が増える一方で、非正規雇用の増加などで将来に不安を感じている女性も多くなっています。社会の変化と女性の働き方はどのようになるのでしょうか?女性の働き方について考えてみましょう。

働き方の変化

厚生労働省の平成24年度の「働く女性の状況」調査では、10年前と比べて多くの年齢階級で労働力率は上昇しており、特に30歳から34歳の上昇幅が、平成14年度では約60%だったのに対して平成24年度では約69%まで上昇しています。

また、結婚後も働き続ける女性の割合が増えており、特に20代後半から30代前半の有配偶者の労働力割合の増加が顕著です。働き方については、フリーランスなど、専門知識を生かして組織にとらわれない柔軟な働き方も生まれています。

超高齢化社会に対応する働き方

総務省「人口推計」によると、65歳以上の高齢の割合は5人に1人という超高齢化社会に突入しています。将来推計人口を見ても、平成72年度には2.5人に1人が高齢者になります。

生涯未婚率が上昇する傾向もあり、同居あるいは別居を問わず未婚で働きながら親の介護を担う世帯の増加が予想されています。

介護のための離職

現在では、介護や看護のため離職した雇用者は男女ともに50歳代から60歳第前半の離職が最も多くなっています。また離職者の役割と見ると4人に1人が課長クラス以上となっており、中核を担う管理職が退職することは企業にとっても痛手なため、企業にとっても仕事と介護の両立の問題は大きくなっています。(参照データ※1)

また介護期間中に仕事を辞めた経験がある人の約7割以上が勤務継続の意向を持っているため、不本意な離職を防ぐための対策が急がれています。(参照データ※2)

企業の対策

企業では介護休業制度の規定の整備を行うところが多くなっていますが、継続就業を支えるうえでは、長時間労働の是正や柔軟な働き方の実現が求められています。そのため勤務日の変更や残業削減、勤務時間の変更など、タイムマネジメントと事業の効率化をはかる企業も増えてきています。

さらに、パートタイム労働者の雇用管理改善のために、パートタイム労働法が改正され、平成27年に施行されるなど、パートタイム労働対策の推進が進むでしょう。

在宅ワーク対策

クラウドソーシングというサービスが生まれ、在宅で自営的にサービスの提供などを行う在宅ワークなどの働き方も増えています。育児や介護期にある人を中心に、仕事と家庭の両立が可能となる柔軟な就労形態として急速に広がりつつあります。

またワーク・ライフ・バランスを進めるために、IT技術を活用した在宅勤務を許可している企業もあります。

育児・女性支援対策

育児や介護を行う労働者の仕事と家庭との両立をより一層推進するために育児・介護休業法が改正されて、平成22年度から施行されています。

また、平成27年度からは新しい子育て支援制度が始まります。待機児童の解消を目指して、小規模保育などの新しい保育サービスが増えるほか、自治体が地域の実情に合わせて行う支援も充実していく予定です。

そのために、「子育て支援員」の制度を打ち出し、育児経験などのある女性の活躍を後押ししながら、不足しがちな人材の確保を進めていきます。

育児・女性支援の充実が追い風となって、女性が勤務を続けやすくなるでしょう。

長期的な視野にたったキャリア形成

子育てなどで退職した女性が再び働き出すときに、専門知識やスキルを生かして、働く時間や場所、仕事量などを自分の生活状態に合わせて働く動きも広がっています。

正社員ではなく、勤務日数や時間などを減らして仕事量を調節する一方で、専門のスキルで責任のある仕事に携わります。そのため企業側も、単純作業でなく戦力になる女性の人材を時短勤務で雇うことで、コストを軽減できるメリットがあります。

そのためには、「この仕事なら私に任せてください」といえるような専門的スキルを身に付けることが重要です。意識的に大まかなキャリア像を描き、専門にしたい分野や適性を知り、それを補うための努力も必要でしょう。

在宅勤務や在宅ワークは、将来的にますます増えてくる傾向ですから、WEBやITのスキルは磨いておくといいでしょう。

まとめ

働き続ける女性が増加しているため、国や企業の対策も進められています。一方でワーク・ライフ・バランスを図るためには、女性自身も長期的な視野に立って専門的なスキルをみがいていくことが重要です。

戦力となるスキルや専門知識があれば、柔軟に自分らしい働き方ができる時代になってきたといえるかもしれません。

【参照データ】
※1:三菱UFJリサーチ&コンサル的ング「仕事と介護の両立支援に関する調査 平成24年度厚生労働省委託事業」
※2:みずほ情報総研株式会社「仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究 平成21年度厚生労働省委託事業」
厚生労働省平成24年の「働く女性の状況」調査